レッスンについて①（体験レッスン）

新年度がはじまり、進学先の時間割や部活のスケジュールが把握できるこの時期は、レッスンのお問合せがいつもよりちょっと増えます。ということで、体験レッスンや普段のレッスンについて、いくつかの項目に分けながら少しご紹介したいと思います。

まずは、体験レッスンについて。

はじめの体験レッスン（約20分）では、発声練習のメソッドを体験してもらい、声楽教則本を用いた歌唱指導を行っています。その後、レッスンの進め方や教材をご紹介し、体験レッスン＆カウンセリングはおしまい。

発声練習はごく基礎的なものばかりですが、呼吸法や発声法に対してどの程度の知識・スキルがあるかの確認も兼ねています。具体的には、ハミングや母音唱で、「ドレミレドー」「ドミソミドー」のようなシンプルな音形を半音ずつ上げ下げします。合唱や声楽レッスンの経験がない方でも、何度もくり返し歌うことで、コツをつかむことができます。

また、生徒さんによって、歌いやすいor歌いにくい母音・子音・音域・音形は本当に様々です。体験レッスンでは、時間の関係で基礎的なことしか行いませんが、教室入会後は、生徒さんの個性や癖に合わせたメソッドを作り上げていきます。

この発声メソッドは、指導者の数だけ存在するのでは...というくらい、本当にたくさんの音形や文字の組み合わせがあります。私自身がこれまでお世話になってきた先生方や、公開レッスンで聴講した講師の方など、皆さんそれぞれのメソッドをお持ちでした。

私のレッスンでは、これまで受けてきたたくさんのレッスンを還元しつつ、最近ではこのテキストも参考にしています。

「合唱と独唱のためのヴォーカルウォームアップ200」パナムジカ

海外のメソッドを翻訳したものですが、発声上の課題ごとにカテゴリ分けされているので、初心者にも経験者にも対応しているのが嬉しいです。

PM9001 合唱と独唱のためのヴォーカルウォームアップ200

体験レッスンで使用する教則本は、「コールユーブンゲン」「コンコーネ50番」の２冊。こちらで予備の楽譜を用意しているので、体験レッスンは手ぶらで大丈夫です。

「コールユーブンゲン」では、主として2度音程の楽譜を用いて、「コンコーネ50番」では一桁ナンバーの１曲を用いて、現段階のソルフェージュ力（読譜力）を確認しています。階名唱（楽譜に書かれた音符をドレミ...で読むこと）ができるか、音符の長さの違いを歌い分けられるか、...等々。

これらは、特に中高生で音楽系の進学（受験）を検討している場合は、今後のレッスン計画を立てるために必要な情報です。すでに教室入会を決めたうえで体験レッスンにいらっしゃる生徒さんには、その場で新曲視唱の課題を１～２題挑戦していただくこともあります。

教則本は、実際のレッスンではもっとたくさんの種類を使い分けています。

教則本の紹介は、またページを改めて書きたいと思います。