メゾソプラノ中森千春~うた日記~

ドイツ音楽と日本抒情歌が大好きな中森千春のつれづれ日記♪

わらしべ長者になってみる

昨年は、無料コンサートも有料コンサートもいろいろ企画しました。

春は、リージョンプラザ上越コンサートホールでのジョイントコンサート。

夏は、直江津学びの交流館音楽室での抒情歌講座。そして、上越文化会館中ホールでの抒情歌コンサート。

秋は、直江津学びの交流館イベントホールでのミニコンサート。そして、上越文化会館中ホールでのリサイタル。

直江津学びの交流館で開催した抒情歌講座とミニコンサート(独演会)は、どちらも予約不要で500円。ワンコインで参加できるということが喜ばれて、お友達を誘ってリピーターになってくださった方もいました。

このワンコイン企画は、単独ではもちろん赤字すれすれ事業です。ぶっちゃけます。

それでも何度も開催し続けたのには、二つのねらいがありました。

 

一つは、本命コンサートへの橋渡し。

夏の抒情歌講座は、6月~8月上旬の開催でしたが、直後に「日本のうた、集めました。~唱歌・抒情歌・ふるさとの歌~(8/11)」が控えていました。このコンサートでは、上越ゆかりの歌や季節折々の歌を中心にプログラムを組んでいたので、その多くを抒情歌講座でもとりあげていました。受講者の皆さんには、「歌って楽しい」「聴いて楽しい」をセットで体験していただきたいと思い、講座の中でコンサートの宣伝も結構盛り込みました(毎回参加してくださった方にとっては、少しくどかったかもしれません笑)。 

chiharu-rosina.hatenadiary.com

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また、9月~12月に毎月行っていたワンコインコンサート「中森千春独演会!」は、最中の10/21(土)に「中森千春メゾソプラノリサイタル~日本の歌、ドイツの歌Vol.3~《花々によせて》」を開催しました。先にリサイタルの予定が決まっていたので、その宣伝も兼ねての開催でした。

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 リサイタルの当日は、大きな合唱のイベントと重複してしまったため集客自体は伸び悩んでしまいましたが、やはり「独演会!」にお越しくださったお客様と会場でお会いできました。ありがたかったです。

 

もう一つは、顔と名前をとにかく覚えてもらうこと。

抒情歌講座も独演会も、どちらも1枚のチラシを使いまわすことで、人の目に触れる期間がとにかく長くなるようにしました。1回のコンサートであれば、2~3か月前から公演日までになるところ、独演会にいたっては7月~12月まで、約半年間ばらまき続けました。おかげで、同業の音楽仲間はお友達から「中森さんの名前最近よく見るけど、あなた知ってる?」と聞かれたそうです。いろんなデザインのいろんなチラシを見るよりは、同じデザインのチラシを何度も見る方が、“画像”としてインプットされやすく、記憶に残りやすいのだと思います。

一年を通して、とにかく私の顔と名前が印刷されたチラシが出回ること。そして、たくさん知らない人(できればクラシック音楽にそれほど関心がない人)の目にとまること。それを目標にしていました。

 

そんなワンコイン企画を行い、4桁料金のコンサートに足を運んでいただけるよう画策していたところ、思わぬ出会いがありました。

8/11のコンサートにお越しいただいた地元新聞社の方(取材ではなくプライベートで)から、新聞社主催イベントへの出演依頼をいただいたのです。

後日行った打合せでは、8/11コンサートのプログラムや、当日宣伝していた独演会のプログラムを参考にしつつ、「日本と世界の愛唱歌」と題するコンサート案があっという間に出来上がりました。企画担当の方がイメージしていたものと、当時私が売り込んでいた(よく演奏していた)レパートリーが奇跡的に合致したことからのタイムリーな依頼でした。

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 ちなみに、今月からはじまるカルチャースクール講師のお話も、このイベントがきっかけでいただいたものです。ご縁はどこにどう繋がっているか分かりません。本当にありがたいです。

 

無料イベントで知りあった方がワンコイン企画へ足を運び、ワンコイン企画から4桁有料コンサートへ、そして、外部発注コンサートへ。

よく言えば、「わらしべ長者」のような繋がりがあった一年でした。昨年はたまたま運よくこのルートが生まれましたが、毎年毎回こうなるとは限りません。さすがの私も、そこまで楽観視してはいません。

慈善事業でなく営業として活動する以上、無料で提供するサービスは「ここまで」と線を引く必要があると思っています。時には赤字すれすれの活動もありますが、第三者から音楽の仕事をいただけるように、また自分自身が新たに生み出していけるように、今年も新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。(すでに3か月経ったけどね笑)