毎年、7月24~26日に開催される「ぎおん柏崎まつり」。
初日の民謡街頭流しは、「三階節」「柏崎おけさ」「柏崎甚句」の3曲を数時間ひたすら踊ります。
3曲というのは、民謡流しの行事としては珍しい(多い)そうです。
子どもの頃は町内で参加していて、中でも「柏崎甚句」を踊るのがいちばんの楽しみでした。
(あまり声高にアピールしていませんが、柏崎市出身です)
で、私はこれの何が楽しいのだろう(どこに楽しさを感じるのだろう)と、高校生になった頃に疑問をもち、自分なりにぐるぐる考えていたのです。
今まで言語化してなかったのですが、約20年ぶりに備忘録として記しておこうと思います。
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「柏崎甚句について」
個人的にいちばん面白さを感じるのは、唄と踊りの"ほどよく噛み合わない"ところにあります。
踊りは、全部で14拍。
パチンと手をたたくところからはじまり、斜め後ろを向いたり前へ進んだり、なかなか覚えにくいけど躍動感があります。
唄は、はじめの「サァサ一座の皆様方よ/ちょいと一口読み上げまする」から終わりの「もっとこの先読みたいけれど/まずはここらで段止めまする」まで、七七調を繰り返す歌詞。(地域や場面によって、歌詞はまちまちのようです。)
数えたところ、各行22拍で歌っていました。
14と22の最小公倍数は、154。
踊り14拍×11回=唄22拍×7回(=154拍)
つまり、踊り手サイドからすれば、11回くり返さないと唄のはじめにパチンと手をたたけないのです。(それまでは、唄の途中でパチンと手をたたくのみ。踊りの12回目・23回目、唄の8行目・15行目で、ようやくタイミングが揃う。)
このズレ(唄と踊りの"ほどよい噛み合わなさ")が、子どもの頃面白くて、毎年楽しみな行事でした。
最小公倍数...小学校の算数ぶり?中学校の数学ぶり?
教科書を離れてこんなところで役立つとは(笑)
民謡街頭流しは、今年は残念ながら中止だそう。
来年は、本町通りが賑わう年になりますように。
おまけの一枚。
趣味で作っている水引細工の提灯です。