メゾソプラノ中森千春~うた日記~

ドイツ音楽と日本抒情歌が大好きな中森千春のつれづれ日記♪

ぎおん柏崎まつりによせて

毎年、7月24~26日に開催される「ぎおん柏崎まつり」。

初日の民謡街頭流しは、「三階節」「柏崎おけさ」「柏崎甚句」の3曲を数時間ひたすら踊ります。

3曲というのは、民謡流しの行事としては珍しい(多い)そうです。

子どもの頃は町内で参加していて、中でも「柏崎甚句」を踊るのがいちばんの楽しみでした。

(あまり声高にアピールしていませんが、柏崎市出身です)

 

で、私はこれの何が楽しいのだろう(どこに楽しさを感じるのだろう)と、高校生になった頃に疑問をもち、自分なりにぐるぐる考えていたのです。

今まで言語化してなかったのですが、約20年ぶりに備忘録として記しておこうと思います。

 

↓ ↓ ↓

 

「柏崎甚句について」

個人的にいちばん面白さを感じるのは、唄と踊りの"ほどよく噛み合わない"ところにあります。


踊りは、全部で14拍。

パチンと手をたたくところからはじまり、斜め後ろを向いたり前へ進んだり、なかなか覚えにくいけど躍動感があります。

www.youtube.com

 

唄は、はじめの「サァサ一座の皆様方よ/ちょいと一口読み上げまする」から終わりの「もっとこの先読みたいけれど/まずはここらで段止めまする」まで、七七調を繰り返す歌詞。(地域や場面によって、歌詞はまちまちのようです。)

数えたところ、各行22拍で歌っていました。

www.youtube.com

 

14と22の最小公倍数は、154。

踊り14拍×11回=唄22拍×7回(=154拍)

 

つまり、踊り手サイドからすれば、11回くり返さないと唄のはじめにパチンと手をたたけないのです。(それまでは、唄の途中でパチンと手をたたくのみ。踊りの12回目・23回目、唄の8行目・15行目で、ようやくタイミングが揃う。)

このズレ(唄と踊りの"ほどよい噛み合わなさ")が、子どもの頃面白くて、毎年楽しみな行事でした。

 

最小公倍数...小学校の算数ぶり?中学校の数学ぶり?

教科書を離れてこんなところで役立つとは(笑)

 

民謡街頭流しは、今年は残念ながら中止だそう。

来年は、本町通りが賑わう年になりますように。

www.city.kashiwazaki.lg.jp

 

 

 

おまけの一枚。

趣味で作っている水引細工の提灯です。

 

 
 
 
 
 
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A post shared by 中森千春 Chiharu NAKAMORI│新潟県上越市 (@chiharu_uta)