メゾソプラノ中森千春~うた日記~

ドイツ音楽と日本抒情歌が大好きな中森千春のつれづれ日記♪

第4回歌曲展

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ブログではあまり大々的に宣伝できませんでしたが、
たくさんのお客様にお越しいただき無事終えることができました。
いらしてくださった皆様、ありがとうございました。

今回はシューベルトの晩年作品をテーマとして、
それぞれが担当作品をレクチャーする(紹介する)企画でした。
私は歌曲集「白鳥の歌」からハイネの詩につけられた作品を担当、ということで、
本公演でも演奏する予定ですが「海辺にて」「影法師」を演奏しました。
影法師は、「ドッペルゲンガー」という原題そのままの読みでもおなじみです。

今回レクチャーコンサートに出演するにあたり、
レクチャーって何だろう、といろいろ考えてみました。
そして、このコンサートを聴く方は何を(どんな情報を)求めているんだろう、とも考えてみました。
これはお客様の数だけ答えがあるようなもので、一言で説明するには難しいですね。

きっかけは、前回のアンケートで「難しい」「専門的な話はよくわからない」というコメントをいただいていたこと。
作品の構造や音楽的な特徴を紹介するには、専門用語の使用をゼロにすることは難しい気がします。
もちろん、詩の内容を説明するだけであればゼロでも構いませんが、せっかく歌曲を紹介するのだから、やはり音楽の話もしたいところです。

そこで、普段小学校で行っている鑑賞の授業の様子を思い返しました。
はじめての曲を鑑賞するとき、私はまず一曲を通して聴かせています。
場合によっては、旋律やリズムのモチーフを取り出して紹介してから、登場回数を数えてもらうこともあります。
その後、演奏形態や楽曲の構造などを学習してから、また一曲を通して聴きます。
発達段階や学習内容に応じて変化させる部分もありますが、基本の型はコレです。
はじめに聴いたときと、最後に聴いたときの聴き方(音楽の聴こえ方)に差が生まれるように、
「ビフォー&アフター」を意識しています。

この「ビフォー&アフター」をレクチャーコンサートで使えたらいいのに!
と思いつき、今回は冒頭部分を歌ってから解説したり、解説内容に合わせてピアノで部分的に演奏したり、という流れを作りました。
解説文にあるお決まりフレーズ「この○○は××を表しています」に対しても、比較対象をわざと用意することで選択肢を増やせるように工夫してみました。

こちらの意図がしっかり表現できていたかは正直ビミョウですが(笑)、
次回への課題が作れたような気がします。



当日の打ち上げは、モルゲンロート古町店。
万代店では何度か食べたことがありましたが、こちらは初めてでした。
美味しかった~♪

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