週末、東京の印刷博物館へ行ってきました。
ポプラ社から出版されている「活版印刷三日月堂」シリーズとのコラボ企画、ナイトミュージアムツアーに見事当選してしまい、閉館後の3時間、館内で夢のようなひとときを過ごすことができました。
私、きっと、一年分の運を使い果たしてます(笑)
当日はツアーの招待状で入館できたので、事前にじっくりゆっくり鑑賞。
企画展示「天文学と印刷」の情報量は圧巻!想像以上のボリュームでした。
特に、1540年代に花開いた図版印刷の数々。当時の人々の熱意を想像すると、無性に熱いものがこみあげてきます。
※コラボ企画コーナーは撮影OKでした
閉館後、待ちに待ったナイトツアー。
本日は、小説『活版印刷三日月堂』とのコラボ企画のひとつ、「ナイトミュージアム」のイベントを開催いたします。事前申し込みで当選された皆様を夜の博物館にご招待し、展示見学やワークショップ、朗読会など盛りだくさんの内容です。 pic.twitter.com/tKJHVVwKnU
— 印刷博物館 PrintingMuseum (@PrintingMuseumT) January 12, 2019
ツアーは、小冊子の製本と活版印刷の体験、学芸員さんによる企画展「天文学と印刷」の鑑賞ツアー、作家ほしおさなえさんのトークショーなど、ボリュームたっぷりの内容でした。
まずは、小冊子(新作番外小説)を製本。
ほしおさなえ先生のサインをいただきました。実は、これが人生ではじめていただいたサイン。
文学の世界は、普段は印刷された活字を介して触れる世界。その活字の魅力をたっぷり味わったあとの肉筆には、「サイン」以上の別の感動がありました。
そして、企画展示「天文学と印刷」の見学。学芸員さんの解説がとても面白く、勉強になりました。豊富な幅広い知識を、事前知識の有無に関わらず興味が持てるような語り口で楽しそうにお話しされていて、プロだなぁ~と惚れ惚れしました。
歴史のこと、地理のこと、キーマンのこと、キーマンとその関係者、それぞれ「もっと聞きたい」「もっと知りたい」「もっと鑑賞したい」と知識欲をかきたてられました。
...私もこんな知識と話術を身に付けたいです(歌の講座)。
ここ数日いろいろ考えていたのですが、私が惹かれるのは「モノ作り」の世界なんだなぁ、と今回改めて実感しました。
「モノ」を作る工程、それに関わる人々、その歴史、そうしたたくさんの縁に支えられて生き残ったもの(楽譜)があるから、こうして今音楽に触れられる。形あるもの(楽譜)から形なきもの(演奏)に変換する作業に対して、印刷博物館の展示資料は形なきもの(これまで存在しえなかったものやぼんやりとした何か)を形あるもの(印刷物)に変換した産物。
だから強く惹かれるし、私はとにかく胸が熱くなるのです。
印刷博物館では、いわゆる常設展のことを「総合展示」と呼び、展示内容をその都度変えているのだそう。以前、この総合展で見た楽譜の印刷の変遷をもう一度見たかったのですが、今回は別の資料が展示されていました。
学芸員さんの話によると、展示されている映像資料だけでも合計8時間あるそうです。
すごい!
なかなか行ける距離じゃないけれど、何度も足を運びたい博物館のひとつです。近所に住んでいれば、散歩コースのように通ってしまいそう。
夢のような楽しい一日でした。
(おまけ)
行きは、神楽坂駅からてくてく散歩。
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