先日行ったオンライン対談の様子がYouTubeで配信されています。
【歌うための詩の読み方】
この動画では「日本語には強弱アクセントがある」という理論に基づき、
①各文節を2~3音に区切る
②2~3音のいずれかがアクセントをもつ
③前後の係り受けによって、より強いアクセントが生まれる
等の分析を、詩(歌詞)に対して行っています。
(上記①②③はかなり乱暴に要約した紹介です...)
さらに、この分析(詩の読み方)をいかにして歌唱表現に結びつけるか(結びつけることが可能か否か)、という実践的なアプローチを探っています。
大学院で研究したドイツ歌曲の分析(作曲家がどのように詩を読み、曲を付けたか)が日本語歌唱にも応用できないか、と始めたものですが、8年目にしてようやくここまで消化できました。
こういう視点での分析は、どうしても理論優先になってしまいがちです。
よく人に紹介すると「じゃあ、どうやって歌えばいいの?」「どうやって歌いかたに応用すればいいの?」といった感じで質問されます。
必ずこのように歌わなければいけない、この曲はこのような表現(のみ)が正しい、というものではなく、歌い手なり指導者なりが主体的に分析し、解釈し、実践し、という行程が大切なのだと思います。
この動画をご覧になった方には、そのあたりをくみ取っていただきたかったので、ところどころ回りくどい言い方・表現になってしまいました。
私のつたない喋りで語弊のある表現があるかもしれませんが、興味のある方はご視聴ください。
目指すべきは、日本語を「語るように歌う/歌うように語る」歌唱表現。
これがなかなか難しい。